DXCでは、リモート環境で働く従業員のためにワークプレイスを再構築し、従業員体験を中心に据えてモダナイゼーションを進めています。現在、主にリモート環境で働くDXCの従業員は、業務を中断することなくシームレスかつ安全に接続、連携して、業務を遂行できます。

今日の他の多くの企業と同じように、リモートワークはDXC Technologyの従業員にとって生活の一部になっています。しかしDXCは70か国130,000人の従業員にノートPCとネットワーク、基本的なヘルプデスクサービスを提供するだけでは不十分であることを理解していました。むしろDXCは、パーソナライズされたモダンワークプレイス体験を提供し、従業員がいつでもどこでも、どのデバイスでもシームレスかつ安全に接続、連携して、業務を遂行できるようにすることを唯一の目標にワークプレイスを再構築しました。

魅力ある従業員体験:生産性と満足度が向上

新しい従業員体験を目指して人々の働き方を再定義するDXCは、最高のテクノロジーを活用し、生産性と満足度の向上をサポートする魅力的な環境を従業員に提供しています。「テクノロジーとの連携やその利用方法、利用できるツールやその入手方法、修理の処理方法、テクノロジーが正しく機能するかどうか といった従業員としての体験すべてが、従業員の生産性と満足度を高めるためにこれまで以上に重要な要素となっています」と、DXCの最高執行責任者であるChris Drumgooleは述べています。

DXCはリモート環境を重視しており、従業員の90%以上が在宅勤務を行っています。このためDrumgooleは、現在従業員が一般ユーザー向けデバイスを活用して体験していることをモデルにした、従業員体験を提供するという高いハードルを設定しました。これは、リモート環境で働く従業員のPCが突然ダウンした場合に、業務を行えなくなるといった事態を踏まえてのことです。

また、テクノロジーがほぼ完璧に機能し続けることを期待する、テクノロジーに非常に精通した若手従業員もいます。「従業員の満足度は顧客の満足度と同義であり、従業員の満足度を高める要件の1つは、優れたテクノロジー体験であるとDXCは理解しています」とDrumgooleは言います。

これはつまり、従業員が必要なOSイメージとソフトウェア、セキュリティ、業務に必要なその他のサービスが事前に設定され、パーソナライズされたデバイスを発注できるということです。

わすが数日でデバイスが到着し、すぐにすべてが機能して面倒な設定作業もないため、従業員は業務に集中できます。

「今日、XboxもiPhoneも箱から取り出すとすぐに動作します。私たちは、従業員のワークプレイス体験が同じように優れたものになるよう望んでいます。したがって、従業員が新しいノートPCを発注すると、[ユーザーインターフェイス]が簡単なセットアップを案内し、すべてが数分以内に機能します」とDrumgooleは言います。

モダンワークプレイス:従業員を中心に考える

DXCのモダンワークプレイスはDXC自身を最初の顧客として、従業員が必要なときに必要なサービスにアクセスできる一元化されたワンストップショップを提供しました。DrumgooleとDXCのモダンワークプレイスの責任者であるMike McDanielは、DXCの従業員からフィードバックを収集するとともに、モダンワークプレイスサービスを利用しているDXCの複数の主要なお客様とも面談を行うことで貴重な情報を得ました。これらのお客様はすべて、同様のビジネス課題に直面している大規模で複雑な組織です。

Microsoft 365とAzureを活用したDXCのクラウドベースのソリューションは、ワークプレイスとクラウドの戦略の進化やビジネスの変革といったお客様独自のニーズに合わせて進化します。Microsoftのクラウドベースのサービスにより、リモート、対面、またはハイブリッドのワークプレイスが提供されるだけでなく、より優れた意思決定を促進するデータの取得と分析も可能になります。

モダンワークプレイスは、世界中に広がる多種多様なプラットフォームや多数のデバイスの管理といった、DXCが直面する他の多くの大規模組織と同じ問題にも対応します。サービスを一元化することにより、さまざまなシステムが単一のソリューションに統合されることで、ツールや資産を含むワークプレイスが統合的に管理され、従業員へのサービス提供が効率化されます。

実績

90%以上
リモート環境を重視し、従業員の90%が在宅勤務を実施

自動化とセルフサービス機能の強化により、IT部門の負担が軽減され、貴重な時間、リソース、コストが節減されました。

DXCは、次の3つの重要な機能をモダンワークプレイスに統合することに重点を置きました。

  • 従業員が必要なツールを簡単に入手するための、一般ユーザー向けと同様のオンラインマーケットプレイス
  • 煩雑な承認手続きや遅延を解消する、シンプルなセルフサービス
  • 従業員の満足度を評価し、ナレッジベースに蓄積してさらにパーソナライズされた体験を創出するフィードバック、レビュー、推奨事項を収集するツール

顧客満足度の測定と同様に、DXCでは継続的な評価を行って従業員の満足度を測定しています。

DXCソリューションのマーケットプレイスでは、最新情報もリアルタイムで提供されます。たとえば、従業員がデバイスの更新や新規デバイスに適用するオプション内容を確認した後、カートにアイテムを追加して発注すると、リクエストが承認されたときや納品されるときなどに通知を受け取ることができます。

同時に、モダンワークプレイスにはセルフサービス方式のナレッジセンターがあり、従業員はITサポートに連絡しなくてもIT関連の一般的な問題を自分で解決するための情報を見つけることができます。

質の高いサービスを提供することにより、熱意ある連携力の高い従業員が生まれます。モダンワークプレイスは、パーソナライズされた体験を創出することで、従業員がどこで仕事をしていても、生産性を高め、連携して業務を遂行することを可能にします。

従業員、管理職、ITスタッフが利用できるパーソナライズされたダッシュボードでは、サービスの提供と従業員の利用状況や評価に関する数百万のデータポイントにアクセスすることができ、ほとんどの大規模なグローバル組織において前例のないレベルのインサイトが提供されます。

DXCの最高人事責任者であるMary Finchは、従業員の福利と仕事における満足度を重視する立場から、グローバル企業にとって従業員体験を改善し、摩擦を減らすプラットフォームを用意することは極めて重要だと考えています。

「Adobe Workfrontが公表した『State of Work2021年版』レポートによると、米国の労働力のうち49%が業務遂行に必要なツールやテクノロジー、サポートを利用できないことを理由に仕事を辞めています」とFinchは言います。「DXCのモダンワークプレイスは、従業員が自社のテクノロジーとワークプレイスに対してどのように感じているかについて、より優れたインサイトを提供してくれます。私たちは、従業員体験について収集した情報を分析します。これらの情報を運用データ (たとえば、テクノロジーの問題に対して発行されたサポートチケット数や、サービスデスクが問題の解決に要した時間) と組み合わせると、非常に優れたデータとインサイトが明らかになり、必要に応じて対処できます」

さらに、多種多様なサービスを単一の最新プラットフォームに統合することで、DXCは効率がさらに向上して従業員の満足度が全般的に高まることを期待しています。DXCでは、一部の従業員に対するモダンワークプレイスソリューションの試験運用開始後わずか数か月で社内の満足度スコアが27ポイントも上昇しました。

「資産を管理する単一のダッシュボードにより優れたインテリジェンスと可視性が得られるため、私たちは問題を見つけてすぐに対処できます」

Chris Drumgoole Chief Operating Officer, DXC Technology

DXCが新機能を展開するにつれて、満足度スコアは上昇を続けるはずです。「私たちは正しい方向に進んでいます。目標は、有名消費者ブランドの顧客満足度スコアと同程度のスコアになることです」とDrumgooleは言います。

Drumgooleによると、運用環境のアーキテクチャーを簡素化することで、エコシステム全体でテクノロジーを統合的に活用、管理することが容易になります。

「もう1つのメリットは、インテリジェンスと可視性の向上です。単一のダッシュボードで資産を管理してすべてのワークプレイスサービスを監視することができます」とDrumgooleは述べます。「これにより、常に資産を監視して、問題を見つけてすぐに対処することが可能になります」

McDaniel、Drumgoole、Finchは部門を越えて緊密に連携し、DXCの従業員とそのビジネスの長期的なニーズ、および従業員体験に重点を置きながらサービスレベルを改善し続けることでワークプレイスを変革しています。

さらにDXCは没入型コラボレーションを可能にする拡張現実/仮想現実 (AR/VR) 機能も追加する予定です。AR/VRにより、DXCの従業員はオンラインで集まって、社会参加、全社イベント、キャリアプログラム、展示会などのさまざまな没入体験に参加できるようになります。

「もちろん、他の場所でもっと良いソリューションが手に入るのであれば私はそうします」とDrumgooleは付け加えます。「しかし、ワークプレイスサービスを牽引し、従業員を顧客と同じように大切にする信念を持つ企業で働いている私は非常に幸運です。そして、それは質の高いサービスを提供することによるものです」